パーソナリティ特性と自己愛,対人関係の特徴から,軽躁的友人関係を持つ青年は外在的な病理の特徴を示し,ふれあい恐怖的な青年は内在的な病理の特徴を示すことが示唆された。また適応的な青年は他者からどう見られているかを気にしないことが示された。このようにパーソナリティ特性と現代青年の適応-不適応の間に一定の関連が見られることが明らかとなった。 また,特定の趣味に没頭する「オタク」青年に関するデータから,「鉄道オタク」青年には一般に考えられてきた自尊心の低さが見られないことが明らかとなった。このことはオタク青年や行動を不適応とみなす従来の研究とは異なる知見であり今後の研究への足がかりとなった。
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