本年度は、模倣のグラウンドとなる共有の基礎実験を行った。視線の向き、視線のわかりやすさといった要因が、他者の視線情報の捕捉に及ぼす影響を検証した。本来、模倣に使用する素材の作成と予備的実験を行う予定であった。しかしながら、冬季以降のコロナウィルスの感染拡大によって、それらを実施できなかった。ただ、夏ころに実施していた、基礎実験は一定の成果が得られたことから、これから論文として投稿する予定である。また、実験ができない部分の代替として、理論に関するレビュー論文を執筆してそれを査読付きの論文として投稿した。具体的には、言語の起源について進化と発達の研究知見を整理して、双方ともに協力と共有が身振りから言語に変化する際に重要な要因であったことを論じた。
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