視覚的入力から運動による出力迄の模倣のメカニズムを検討した。提示されるeffecter(効果器)の画像が,実際の模倣で使用する効果器と一致する場合と不一致の場合等についてReaction Timeを指標とした実験を実施した。結果から,効果器の一致不一致の影響は見られず,Meltzoff, A.の提唱する学説を退ける結果が得られた。さらに,マジックハンドを持って構えたことが,行為の開始から実行までの時間に影響することが明らかになった。これは身体を拡張する機能を持つ道具を持って構えることで得られた可能性が考えられた。
|