研究実績の概要 |
A県内の国公立学校の小学生1,963名、中学生 3,522名、高校生1,621名、計7,106名を対象とした調査を2020年9月~10月に実施した。調査は、「レジリエンス尺度」「ストレス反応尺度」「不登校傾向尺度」「ストレッサー尺度」であった。その結果、レジリエンススキルでは、中3~高3が例年よりも高い傾向であったが、小5,6年生が例年よりも低い傾向であった。 2020年度までの4年間にわたる縦断調査を実施できたことにより、4年間のデータ研究の小4→中1群、小5→中2群、小6→中3群において、2020年度の「全般的な登校意欲の喪失傾向」を従属変数として各年度のレジリエンススキルとの関連を調べるため重回帰分析を行った。その結果、「全般的な登校意欲の喪失傾向」に対して、小4→中1群では、「客観的な捉え方(小4時)」「自己理解(小4時)」「客観的な捉え方(小5時)」「気持ちのコントロール(小6時)」において標準偏回帰係数が(β)が有意であったが、それ以外のレジリエンススキルでは有意ではなかった(R2 =.13)。小5→中2群では、「セルフケア(小5時)」「つながり(小6時)」「ルーティン行動(中1時)」において、標準偏回帰係数(β)が有意であったが、それ以外のスキルでは有意ではなかった(R2=.25)。 小6→中3群では、「ルーティン行動(小6時)」目標達成行動(小6時)」「目標達成行動(中1時)」「自己肯定(中1時)」「自己理解(中2時)」において標準偏回帰係数(β)が有意であったが,それ以外のスキルでは有意でなかった(R2=.24).
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