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2018 年度 実施状況報告書

青年の発達推進力となる大学学習要求の充実過程とその支援実践研究および評価法開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K04361
研究機関大阪市立大学

研究代表者

西垣 順子  大阪市立大学, 大学教育研究センター, 准教授 (80345769)

研究分担者 川口 洋誉  愛知工業大学, 工学部, 准教授 (60547983)
米津 直希  稚内北星学園大学, 情報メディア学部, 准教授 (30733141)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード学習要求 / 大学生 / 発達 / 大学評価 / 発達する権利 / 大学教育政策
研究実績の概要

平成30年度は(A)大学での学習と学習要求についての学生調査、(B)学生の発達保障を基盤にした大学評価方法の検討、(C)研究成果の日本語と英語での発信の3つを柱にした研究計画であった。主な研究成果は次の4つにまとめられる。

(1)質問紙調査とインタビュー調査を組み合わせて、大学評価をテーマにした学生との対話を基盤に大学評価活動を実施する方法を検討できた(学会シンポジウム等で発表)(計画A、B、Cに対応)。(2)学生へのインタビュー調査を分析し、彼女・彼らの学習要求が社会科学的な諸概念と統合されているプロセスについて検討した(学会で発表)(計画Aに対応)
(3)米国を中心に、STEM教育における女子の学習要求と大学の現状に関わる研究資料を収集して分析を行った(計画Bに対応)。(4)学習要求が発現し、発達保障が行われる地域と学生の学びと発達のあり方をテーマにした分科会「ユニバーサル時代の高等教育と「二重の移行支援」-教育機関と地域・職業世界を往還しつつ育つ学生」(座長:米津直希)を、大学評価学会で開催した(計画Cに対応)。

また主催者側のスケジュールの関係もあり年度内の採択には至っていないが、国際学会への発表エントリーならびに論文の投稿準備も進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

(A)大学での学習と学習要求に係る学生調査、(B)大学評価のあり方の検討、(C)研究成果の日本語と英語での発信という3つの計画があり、それぞれについて学会発表なども含めた一定の成果をあげることが出来た。英語での発信が年度内にできなかったが、これはエントリー中の国際学会の運営スケジュールによるものである。そのため「概ね順調に進展している」と判断した。

今後の研究の推進方策

平成31年度は最終年度であり、年度末に報告書を取りまとめることことと、次なる研究につなげていく必要がある。具体的には、これまでの研究活動において取り組んできた、大学教育の充実に資する大学評価方法としての「質問紙調査とインタビュー調査を組み合わせた学習要求、学修実態の調査」を、特にSTEM教育を中心に引き続き行いつつ、これまでの研究成果全体ととりまとめる。また本研究を申請した段階では、学習におけるジェンダーバイアスの問題にはあまり焦点を当てていなかったが、本研究と並行して進めてきた他の研究のデータなどからこの問題が「学習要求の充実とその支援」という観点からも重要であることが推測されるようになってきた。そのため、女子学生のためのSTEM教育の推進に取り組んでいる米国の大学の調査なども研究に加える。

次年度使用額が生じた理由

質問紙調査のデータのチェックと入力業務を、当初の見込みよりも効率的に行うことが出来たことなどから、当初の予定と比べると支出が少なくなった。他方、本研究のテーマである学習要求の充実とその支援という観点から、ジェンダー公正に配慮した大学教育のあり方についての検討が必要との結論に達し、来年度にウィスコンシン大学のWISELI等の訪問調査を実施することとし、そのための経費を繰り越すこととした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019 2018

すべて 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件)

  • [学会発表] 「学習要求」活動に参加経験をもつ学生へのインタビュー調査2019

    • 著者名/発表者名
      西垣順子
    • 学会等名
      日本発達心理学会第30回大会
  • [学会発表] 学修成果ベースの大学教育評価の現状と課題―「学生の客体化」に抗うには? ―心理学研究者として「大学界」でどう生きるかー2018

    • 著者名/発表者名
      西垣順子
    • 学会等名
      心理科学研究会2018年春集会「能力・学力分科会」
    • 招待講演
  • [学会発表] 「学ぶ・発達する主体」 との“対話”2018

    • 著者名/発表者名
      西垣順子
    • 学会等名
      心理科学研究会2018年秋全国集会 シンポ「心理科学はこれからどこへ行きたいのか:歩みと展望を語りあうpart2」
    • 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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