研究課題
基盤研究(C)
地域在住高齢者を対象とした長期縦断研究のデータを用いた解析により、高齢期における身体機能の変化には複数の特徴的な変化(あるいは維持)のパターンが存在すること、および必ずしも身体機能の状態と主観的幸福感の高さは連動しない可能性が明らかとなった。さらに、身体機能の状態が異なる場合、機能低下の抑制/増悪、あるいは主観的幸福感の維持に関与する心理・社会的要因は異なる可能性が示唆された。
生涯発達心理学
本研究は、一般的な地域在住高齢者における身体機能の変化のパターンを解明すると共に、身体機能低下の抑制や主観的幸福感の維持に関与する要因は、その時点での身体機能の状態により異なる可能性を明らかにした。これらの知見は、今後の研究においては健康寿命の延伸に寄与する要因、あるいは機能障害を抱えた状態においても幸福に生きていくことに関与する要因について、各時点での心身の状態を考慮しつつ解明していくことの必要性を示唆した点で、重要な意義を持つと考える。