研究成果の学術的意義や社会的意義としては、これまで考慮されてこなかった高齢者を含めた万引きの再犯防止に焦点を当て、その支援や教育に関する研究を行った点が挙げられる。特に、実際に万引き犯を捕捉するのは万引きGメンと呼ばれる店内保安員であり、窃盗癖なのかどうか診断するのは精神科医である。こうしたこれまでに焦点が当てられなかった対象に焦点を当て、効果的な支援や教育を検討した点にも学術的意義があるといえる。さらに、こうした研究や先行研究を踏まえ、警察と連携して捕捉された高齢者の万引き犯とその家族に配布するリーフレットを作成した本研究の試みは全国初のものであり、大きな社会的意義があるといえる。
|