本研究では、ネット上での攻撃行動の促進要因を、縦断調査を用いて検討することを目的とした。オンライン調査を2回実施し、SNS上の攻撃行動の促進要因を交差遅延効果モデルを用いて検討した。その結果、第1回調査時点で、SNS上で攻撃行動を多く行った人ほど、第2回調査時点で他者からの拒絶経験の影響を強く受けていた。また、第1回調査時点で、他者から受け入れられた経験の影響を強く受ける人ほど、第2回調査時点でSNS上での攻撃行動が多くみられた。 以上の結果より、現実場面における周囲の人からの受容あるいは拒絶経験の影響が、SNS上での攻撃行動の促進に関与している可能性が示唆された。
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