研究課題/領域番号 |
17K04440
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研究機関 | 跡見学園女子大学 |
研究代表者 |
酒井 佳永 跡見学園女子大学, 文学部, 准教授 (60349008)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 双極性障害 / スクリーニング / 家族心理教育 / うつ病 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、うつ病との誤診が多い双極性障害を正しく診断し、患者が治療初期から適切な治療をうけることができるように開発された双極性障害スクリーニング尺度「軽躁チェックリスト(Hypomania Check List-33)の他者評価版および本人評価版の日本語版を作成し、東京、名古屋、金沢、大分、鹿児島の7医療機関による協力を得て、その標準化を行うことである。 平成29年度は、研究実施計画において①予備調査を行って調査票を確定する、②調査員を雇用して面接評価(ハミルトンうつ病評価尺度、ヤング躁病評価尺度)の研修を実施する、③各施設の倫理審査委員会で審査をうける、④調査票の印刷等の準備を行い、平成30年1月に調査を実施することを予定していた。 現時点で4医療機関において倫理審査委員会における承認が得られ調査を開始した。残りの3医療機関においても近いうちに調査を開始できる見通しである。 また本調査の実施と並行して、軽躁チェックリスト他者評価版および本人評価版のインターネット調査版を用いて、内適整合性、医師による診断を基準とした基準関連妥当性の検討を行った。現在、この調査データの解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の実施計画通りの時期に調査を開始し、現在も調査を実施中である。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は調査を実施する期間とする。調査実施中は、各施設のデータ収集進捗状況について1カ月に1回電話およびメールによるモニタリングを行い、調査手続きが遵守されているかどうか、対象者の募集は順調であるか、データの収集に漏れがないか等の確認を行う。 また平成30年7月1日に研究協力者との会議を行い、研究の進捗状況および今後の計画について話し合う予定となっている。 平成31年度は、目標症例数に達するまで、もしくは平成31年6月まで調査を実施する。平成31年7月以降は、得られたデータの解析および、学会発表、論文執筆を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
協力医療機関において、調査員を雇用し、研修を行うことにかかる費用を計上していたが、すでに調査を開始した機関において、面接調査の経験が豊かな調査員が雇用されていたことなどの理由により、調査員雇用や研修にかかる費用が一部不要となったことが、次年度使用額が生じた理由である。また研究協力者が集まって行う会議を実施する予定であったが、予定が平成30年7月にずれたという事情もある。 今後の使用計画としては、平成30年度以降、全国の研究協力者を招集して会議を実施することや、これから調査を開始する医療機関における調査員の雇用や研修にかかる費用等に使用する予定である。
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