ある日突然ことばが話せなくなる「失語症」への評価方法には、標準失語症検査(1974)など3種類ある。それらの検査には、失語症者の成績に影響を及ぼす心理言語学的な変数が導入されていない。一方、イギリスで、Swinburnら(2004)によって開発されたComprehensive Aphasia Test(CAT)では、心理言語学的な変数が統制されている。またCATはその有用性から、現在数ヶ国語で標準化済みである。 このような状況を鑑み、我々は、CAT日本語版(J-CAT)を作成することを目指すことにした。本研究では、J-CATの図版や記録用紙の試案を作成し、予備調査を実施することができた。
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