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2017 年度 実施状況報告書

慢性ストレスが生体リズムに影響を与えるまでのタイムラグの検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K04459
研究機関実践女子大学

研究代表者

織田 弥生  実践女子大学, 人間社会学部, 講師 (40456265)

研究分担者 永岑 光恵  東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 准教授 (80392455)
上市 秀雄  筑波大学, システム情報系, 准教授 (20334534)
菊地 賢一  東邦大学, 理学部, 教授 (50270426)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードストレス / コルチゾール / 日内リズム
研究実績の概要

本研究は就労者の日常的なストレスが心身の健康に影響を与えるまでのタイムラグを検討することを目的としている。日常的なストレスの指標として質問紙,身体の健康の指標として唾液中コルチゾールの日内リズムを用いる。本年度は研究準備として以下の項目を実施した。
(1)日常的なストレスの指標の検討:過去の研究で使用した質問紙及び文献調査に基づいて使用する質問紙を検討し,以下の質問紙を候補として選定した。①ストレスを測定する質問紙:日常苛立ちごと尺度(宗像ら, 1986),Perceived Stress Scale(知覚されたストレス;Cohen et al., 1983),②精神的健康状態を測定する質問紙:WHO-5精神的健康状態表(岩佐ら, 2007),③生活習慣を測定する質問紙:ピッツバーグ睡眠質問票(土井ら, 1998),OSA睡眠調査票(小栗ら,1985)
(2)コルチゾールリズムの指標の検討:唾液中コルチゾールリズムの指標として,先行研究でよく用いられているslope(測定時刻をx,コルチゾール濃度をyとしたときの回帰式の傾き)とコルチゾール分泌曲線の下の面積(AUC)の両者を検討対象とする事とした。
(3)調査計画の立案:調査対象は健康な就労者とし,約4週間間隔で3回の測定を実施することを計画した。また調査への参加者の募集や管理等を実施できる調査会社をピックアップした。
(4)統計解析の準備:データの解析の準備として,統計解析ソフトの検討・購入を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画していた通り,文献調査や調査の計画,準備を行うことができた。

今後の研究の推進方策

平成30年度は調査会社を通して参加者を募集し,調査を実施する。参加者募集にあたっては,持病や心理生理指標に影響を与える項目に関してスクリーニングを行う。次に説明会を開き,測定内容を理解し同意書を提出した人に対して日常状態での測定調査を行う。測定は以下のような手順で行う。①コルチゾールリズム測定の前日に,日常的なストレスに関する質問紙(ストレス,精神的健康状態,生活習慣等)に記入する。②質問紙記入の翌日をコルチゾールリズムの測定日とする。当日は普段通りに仕事をしながら,1日4回(8:00,11:00,15:00,20:00),唾液の採取を行う(測定時刻は先行研究を踏襲)。初回の測定をTime0とし,これを基準とする。③その後,4週間間隔で2回(予定),同一人物で①②の測定を実施する(Time1,2)
平成31年度は結果の解析を行う。①日常的なストレスの指標の算出:コルチゾール測定の前日に記入した質問紙から,尺度得点を算出する。②コルチゾールリズムの算出:1日4回測定したコルチゾールの値から,slope(測定時刻をx,コルチゾール濃度をyとしたときの回帰式の傾き)を算出する。この他,コルチゾール分泌曲線の下の面積(AUC)も算出する。③統計的解析:個人内の変化を検討するため,日常的なストレスの指標のTime1とTime0の差を算出する。コルチゾールリズムに関してはTime1,2とTime0の差をそれぞれ算出する。コルチゾールの変化値2種(Time1との差分,Time2との差分)を目的変数,日常ストレスの指標を説明変数とした重回帰分析を2種行い,日常ストレスの変化が,Time1,Time2のどちらのコルチゾールリズムに影響しているかを検討する。また偏回帰係数の値から,コルチゾールの日内リズムに影響を与える要因を検討する。

次年度使用額が生じた理由

本年度は来年度の調査実施のための準備期間として,文献等の調査,統計解析の準備を行った。当初予定していたより準備にかかる費用が少なかったため,来年度以降に使用する。

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公開日: 2018-12-17  

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