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2019 年度 実績報告書

慢性ストレスが生体リズムに影響を与えるまでのタイムラグの検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K04459
研究機関実践女子大学

研究代表者

織田 弥生  実践女子大学, 人間社会学部, 講師 (40456265)

研究分担者 永岑 光恵  東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 准教授 (80392455)
上市 秀雄  筑波大学, システム情報系, 准教授 (20334534)
菊地 賢一  東邦大学, 理学部, 教授 (50270426)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードストレス / コルチゾール / 日内リズム / 個人内変化
研究実績の概要

健常な就労者の慢性ストレス(日常生活でのストレス)が悪化してから,生体リズム(唾液中コルチゾールの日内リズム)に影響が生じるまでのタイムラグを検討し,さらにどのような要因がコルチゾールの日内リズムに影響しているのかを検討することを目的として研究を行った。
20-30代の男性就労者26名は,慢性ストレスに関する質問紙に記入し,翌日に起床時・11:00・15:00・就寝前の4回唾液中コルチゾールを測定する調査を,4週間間隔で3回繰り返した。慢性ストレスの指標として,質問紙から休前日と平日の睡眠時間の差,知覚されたストレス尺度(PSS)得点,感情・覚醒チェックリスト(EACL)の各尺度得点等を算出した。また生体リズムの指標として,唾液中コルチゾールのslope(値がマイナスに大きいほど良いリズムを示す)を算出した(以下,コルチゾールリズムとする)。質問紙の各指標については,1回目測定から4週間後の2回目測定への変化を検討するため,2回目―1回目の変化値を算出した。コルチゾールリズムについても同様の変化値を算出し,さらに4週間後の変化を検討するため,3回目(1回目から8週間後)―1回目の変化値を算出した。これら質問紙の各指標とコルチゾールリズムの変化値の相関係数を求めた。
解析の結果, 4週間後に「平日と休前日の睡眠時間の差」が大きくなると,4週間後のコルチゾールリズムが悪くなるという関係が見られた。また,4週間後にPSS得点(知覚されたストレス度)が高くなると8週間後のコルチゾールリズムが悪くなり,4週間後のEACLの「エネルギー覚醒+」得点が高くなると8週間後のコルチゾールリズムが良くなるという関係が見られた。結果から,慢性ストレスの変化がコルチゾールリズムに影響するまでにはタイムラグがある可能性が示され,ストレスチェックをした後のフォローアップの必要性が示唆された。

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公開日: 2021-01-27  

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