| 研究課題/領域番号 |
17K04460
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| 研究機関 | 東洋大学 |
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研究代表者 |
榎本 淳子 東洋大学, 文学部, 教授 (50408952)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | 先天性心疾患 / 社会的自立 / キャリア発達 / 就労支援 |
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| 研究実績の概要 |
医療技術の発展により先天性心疾患患者の多くが成人期に達することが可能となり、小児期から成人期へのスムーズな移行が課題となっている。本研究は、このような状況を背景に、成人期に達した先天性心疾患患者の社会的自立に関して、患者のキャリア発達モデルの提示、および就労支援ツールの開発を目的に展開している。しかし、新型コロナウィルス感染拡大状況が継続し、就労支援ツール作成のための情報収集、さらにツール作成のために関係協力者が集まることが難しく、その開発が思うように実施できなかった。
本年度の実績としては、量的調査として2020年度末より実施していた質問紙調査の回収を終え、患者の社会生活状況（就労を含む）、親や友人との関係、心理的自立度やQOL(生活の質)を中心に現状を把握するべく分析を実施し、患者の自立の状況やそれに関わる背景要因を得ることができた。また質的調査として、昨年度実施できなかった追加の面接調査を実施し、患者の就業に係る意識に関して患者の置かれた状況をより詳細に得ることができた。面接調査は、同じ対象者に3度目となり、3回を通して詳細に心疾患患者の発達的課題について情報を得ることができた。さらに本年度は、ハローワークにて専門相談員に話を聞くことができ、ハローワークが実施している雇用支援の現状、および障害者雇用の実際について情報を収集し、患者にとってどのような就労支援が望まれるのか示唆を得ることができた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染拡大のため、本研究の最終目的である就労支援ツールの作成について関係協力者での打ち合わせを持つことが難しく、作成を終えることができていない。そのため全体に研究が遅れる事態となった。
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| 今後の研究の推進方策 |
本年度は就労支援ツールの作成を進めていく。作成に必要な調査や情報収集を終えている段階にあるので、作成するだけとなっている。現在までの得た情報から、患者の就労についてロールモデルが不足していること、（親や医療関係者など自分以外の人が病気の管理をしていることが多く）将来設計を自分のものとして抱きにくいこと、さらに使用できる社会的資源に関して情報を得る機会がないことが問題としてあげられる。今後はこれらを支援するためのツールの作成を目指していく。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
本研究の最終目的である就労支援ツールについて、新型コロナウイルス感染拡大により作成に係る関係者で思うように集まることができず、作成をすることができなかった。また、海外での学会発表を行うことができず、最終的に次年度使用額が生じることとなった。
次年度は、本研究で得た情報をもとに、就労支援ツール作成を実施していく。さらに現在までの成果を国内、（コロナウイルス完成拡大の様子によって、可能であれば）海外で発表していく。
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