研究課題/領域番号 |
17K04463
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研究機関 | 武蔵野大学 |
研究代表者 |
城月 健太郎 武蔵野大学, 人間科学部, 教授 (50582714)
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研究分担者 |
中尾 睦宏 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (80282614)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 社交不安症 / 認知行動療法 / プログラム / 不安 / 心理学的介入 |
研究実績の概要 |
2020年度の研究は,社交不安症患者に対する認知行動療法プログラムを継続して実施することであったが,コロナウイルスの感染状況の影響を受け,プログラムの実施が大幅に制限されることとなった。緊急事態宣言中は研究活動を一旦停止せざるを得ない状況となっていた。そのため,参加者のリクルートについても限定的となった。また,緊急事態宣言の発令されいていない時期に,前年度から継続して実施していがプログラムについて,一部新規に実施することができたものがおり,合計4名に対してプログラムをスタートし,2名はプログラムを完遂した。
これに加え,社交不安症患者のビデオ映像に関するイメージと認知バイアスや社交不安症状との関連について,Web調査を通じた質問紙調査(N=206)を実施し,実態把握とその状態像を理解することを進めた。その結果,社交不安症患者は一般健常者よりもビデオに関するネガティブ・ポジティブなイメージの双方が強い関係にあることが認められた。また,社交不安障害患者のコストバイアスが社交不安症状に強く感とすることについても示された。
また,このネガティブ・ポジティブなイメージについては,2か月程度の期間をあけた場合にも維持されていることが明らかにされた。そのため,一定の安定した心理特性であることが示され,心理療法などのアプローチによって変容を進めることの意義についても明らかにされたと考えられる。今後は,限定的な実施となったプログラムの継続を検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
緊急事態宣言をはじめ,コロナウイルスの感染状況の影響により,対面を通じた社交不安症患者の認知行動療法プログラムの実施が制限される時期が長くあり,介入研究の実施に支障があった。
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今後の研究の推進方策 |
所属大学において,緊急事態宣言下での学外研究活動が条件付きで認められることとなり,外部機関でのプログラム実施が継続可能となったこともあり,今後はプログラムへの参加を促す方策を取るとともに,可能な限り実践を進めることが求められる。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルスの感染状況の悪化に伴い,やむを得ず予定されていた認知行動療法プログラムの実施が制限されたことに伴い,次年度に継続してプログラムを実施することとなった。残額についてはそれらの経費に使用する予定である。
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