研究課題/領域番号 |
17K04480
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
|
研究機関 | 鹿児島純心女子大学 |
研究代表者 |
餅原 尚子 鹿児島純心女子大学, 人間教育学部, 教授 (70352474)
|
研究分担者 |
久留 一郎 鹿児島純心女子大学, 人間科学研究科, 研究員 (40024004)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | PTSD(心的外傷後ストレス障害) / 発達障害 / 体験強度 / 体験距離 |
研究成果の概要 |
2019年度から2022年度に来談した132名中4ケースに発達障害(疑いを含む)に加え、トラウマ症状がみられた(教師からの恫喝、面前DV、死の目撃、繰り返される酷いいじめ)。犯罪被害者では、56ケース中、7ケースが該当した。臨床心理査定においては、発達障害を有することで「体験距離」が近くなりやすく、トラウマ症状(PTSD等)が増悪することが見出された。生育歴を詳細に聴取し、非定形発達にトラウマ症状が加わることを想定することが重要であることがわかった。 2020年3月にロンドン大学精神医学研究所等での学術交流を予定していたが、COVID-19の感染拡大に伴い、訪欧することができなかった。
|
自由記述の分野 |
臨床心理学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
発達障害に、トラウマが重なることで、PTSD(心的外傷後ストレス障害)等の症状が増悪することが明らかになった。特に、本人が、どのようにトラウマティックな出来事を受け止めたたか、という「体験強度」に視点を当てることも重要であった。また、発達障害があることで、被害に遭いやすい様相も見いだされた。 さらに、PTSD等の症状回復には時間を要すること、不快な「体験強度」を、happy and positive life eventsにしていくことも、回復には重要な意味を持つことがわかり、今後の被害者支援にとって意義あることであったと考えられた。
|