研究課題/領域番号 |
17K04492
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
松本 絵理子 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (00403212)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 注意 / マルチタスク / 妨害抑制 / 処理容量 |
研究成果の概要 |
複数の課題を同時並列に実行するマルチタスク環境下では,注意の分割,課題の切り替え,プランニングなどの複雑な認知制御が必要となる。このような環境では人間の認知制御システムの処理容量の限界を踏まえ,情報の選択と抑制が必要となる。しかし,課題に非関連で不要な情報が意図と無関係に処理される場合がある。本研究では、課題目的非関連に予告なく付与される刺激に対する気付きを指標として、マルチタスク遂行時の注意制御とその特性に焦点をあてて,心理学実験,脳波測定を用いて検討を進めた。その結果,個人の心的特性と妨害効果との関連や,不要な情報の予測性や顕著性による影響の違いに関する知見を得た。
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自由記述の分野 |
認知心理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タスク処理中の処理資源と制御について,近年では特に生態学的妥当性の高いモデルや個人特性との関係等の観点から展開されている。本課題では、注意による妨害刺激制御と目標課題の負荷の影響関係について,異なる妨害刺激モダリティの課題(inattentional blindness / inattentional deafness)により検討した。その結果,高負荷では妨害刺激の出現頻度や覚醒度などに影響を受けることが示された。異なるモダリティの課題非関連刺激を用いて妨害抑制のメカニズムの検討をおこなった点で貴重であり,複数モダリティの刺激を受ける日常環境におけるエラーの機序の解明などに寄与し得る。
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