認知バイアス(注意バイアス)が聴覚性驚愕反応(ASR)およびそのプレパルスインヒビション(PPI)に及ぼす影響について認知心理学・生理心理学的に検討した。聴覚刺激に対する古典的恐怖条件付けによる注意操作の効果については、従来の研究結果を再現するにとどまった。また条件付けの消去、および潜在抑制の手続きはASRとPPIに顕著な影響を及ぼさなかった。一方、ASRおよびPPIが被験者個人に固有の認知バイアスによって大きく影響を受ける可能性が示唆された。また、市販のウエアラブルデバイスとマイコンボードを用いて、安価で移動可能なASR測定システムを考案し、測定場所が変わってもほぼ同様の結果が得られた。
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