• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実施状況報告書

社会的立場と性ホルモンの交互作用による注意制御の適応的メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K04511
研究機関神戸親和女子大学

研究代表者

犬飼 朋恵  神戸親和女子大学, 発達教育学部, 准教授 (10531684)

研究分担者 河原 純一郎  北海道大学, 文学研究科, 准教授 (30322241)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード注意 / 性差
研究実績の概要

本研究は,テストステロンなどの性ホルモンが,社会的地位や価値の高さに敏感に反応する視覚的注意に及ぼす影響を明らかにすることを目的としている。そのため本年度は,社会的地位の1つと考えられる魅力に対する注意の効果について検討を行った。実験では,事前に魅力評価された顔写真のうち,同性ごとに高魅力の顔写真と低魅力の顔写真をペアにした。それらの写真は,固視点の上下に試行ごとにランダムに提示した。実験参加者は女性のみだった。彼女らに課せられた課題は,指定された魅力度の顔写真(例えば,魅力度の高い顔写真)が上下のいずれかに提示されたかをできるだけ素早く答えるというものだった。実験の結果,参加者は女性の顔写真を判断するときのほうが男性の顔写真を判断するときよりも素早く判断することができた。また,答えるべき顔写真が上にあるときのほうが下にあるときに比べて素早く判断することができた。また,女性の顔写真に対して魅力度の判断を行うとき,魅力的な顔写真の位置を答えるときのほうが魅力的でない顔写真を答えるときに比べて素早く答えることができた。魅力度の高い顔写真の位置を答えるとき,男性の顔写真に比べて女性の顔写真のほうが素早く答えることができた。以上のことから,女性は異性に比べて同性の魅力判断を素早く行うことができ,特に同性の魅力的な人物に注意が向きやすいことが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

性ホルモンと社会的立場に応じた注意機能の解明のために用いる注意課題の選定が実施途中である。そのため,当初の計画より若干の遅れが認められる。

今後の研究の推進方策

社会的地位の高低による認知課題の遂行の程度の変化に性ホルモンが及ぼす影響について,注意機能が果たす役割について検討する。

次年度使用額が生じた理由

当初予定していた実験の実施が途中段階であるため,そのために確保していた予算が次年度に繰越しとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 筆跡の美しさが書き手の印象に与える影響2017

    • 著者名/発表者名
      犬飼朋恵・下村智斉
    • 学会等名
      日本心理学会第81回大会

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi