研究課題/領域番号 |
17K04541
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
児玉 奈々 滋賀大学, 教育学部, 教授 (10389603)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | カナダの多文化教師教育 / 多様性に対応できる教師の育成方法 / 文化的多様性 |
研究実績の概要 |
本研究は、カナダ・オンタリオ州で2015年度に導入された4学期制教員養成プログラムにおける多文化教師教育の実施状況と課題を考察することを目的としている。当該年度は3年間の研究計画の最終年度であり、年度後半までは概ね予定通りに実施していたが、新型コロナウィルス感染症拡大の影響で最終段階のまとめ作業を中断せざるをえなかったため、補助事業期間の延長を行うこととした。 当該年度は、本研究課題で2年目までに実施してきたオンタリオ州内の教員養成プログラム開講大学の担当者を対象とする多文化教師教育ついての聞き取り調査の分析を行い、その結果、各大学では①授業科目、②フィールドスタディ、③それ以外の方法(ワークショップの実施や専門コースへの配属)の3種類の方法を多文化教師教育として採用していることが明らかになった。この調査結果に考察を加えて、2019年6月に開催されたカナダ教育学会研究会で研究の中間報告として発表した。カナダの教育を専門とする研究者から、本研究の考察の深化に資するフィードバックを得ることができた。 当該年度後半には、オンタリオ州内の2大学を訪問し、1~2年目と同様の多文化教師教育の実施状況と課題についての聞き取り調査を行った。この訪問をもって、オンタリオ州で教員養成プログラムを設置している16大学のうち半数にあたる8大学から聞き取り調査によるデータを収集することができた。 その後、収集した全データを総合的に分析し、考察する作業を行い、成果の発表に向けての準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初計画では当該年度後半に、研究成果の発表に向けて論文投稿と学会報告の準備を進める予定であったが、新型コロナウィルス感染症拡大の影響で参加を予定していた学会の研究大会が中止・延期となったため、準備作業を中断している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題の研究成果の報告を行う予定にしていた学会研究大会が概ね1年後に延期されたため、今年度は学会報告の準備は行なわず、論文執筆に集中して研究を進める。論文執筆の過程でデータ・資料の追加が必要となった場合は、その都度、可能な手段を用いて作業を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症拡大の影響により研究成果の論文投稿及び発表を予定していた学会が中止・延期となり、準備作業を中断せざるを得なかったため。
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