研究課題/領域番号 |
17K04549
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
川地 亜弥子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20411473)
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研究分担者 |
勅使河原 君江 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (60298247)
赤木 和重 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (70402675)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 意味深さの評価 / 深い学び / 教育評価 / 教員研修 |
研究実績の概要 |
日本とイングランドにおける教育評価の理論と実践について、意味深さの評価論及びその系譜に連なる評価論に焦点をあてて分析し、研究成果報告書にまとめるための準備を進めた。 2020年11月にはイギリスでの国語教育実践についての講演会を企画し、オンラインで日英をつなぎ議論を深めた。記録はすでに公開している。 2021年1月には、日本教育学会大会校企画、神戸大学国際シンポジウムとして、イギリスからカザフスタンの授業研究を支援しているDr Elaine Wilsonをオンラインでお招きし、「Educational reform and teacher education」をテーマに、教師の授業改善と意味深さの評価について深めた。講演記録を作成し、動画に字幕を入れて公開の準備を進めている。 2021年度秋に、日本の教育実践を中心としたシンポジウムの実施に向けて計画を進めている。 コロナ以前の計画では、イギリスでの再調査を行う予定であったが、コロナ下での日本の教育実践に焦点を合わせ直し、報告書にまとめることとした。「学習者に「意味深さ」が生じるしかけとその評価:日英における学びの場づくり」として、日本における授業を中心とした校内研修とその評価について、小学校、青年期の学びの場、学びの場づくりのための研修の場、ミュージアムにおける対話型実践を取り上げる予定であり、そのための下準備をすすめた。 なお、縮小するとは言え、報告書にイングランド編を設け、ロンドンのカムデン地区全体の研修・授業研究の取り組み、イプスウィッチのサフォーク・ワンにおけるインクルーシブな場づくりの取り組み、ケンブリッジのセジウィック・ミュージアムにおけるミュージアムを中心とした学びの場づくりの資料を掲載し、今後の日本における意味深さが生じる実践づくりとその評価について示唆を与えたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
パンデミックによってイギリスの調査の進行は遅れたが、授業研究の第一人者を招いた講演会を実現した。日本の意味深さの評価を中心に調査報告書を作成することとし、イギリス調査については資料掲載を行い、今後の研究の足掛かりを築くという方針を定め、着実に日本の調査を進行した。 すでに基本的な調査は終えたため、今後大幅な計画変更はない予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究成果報告書の作成を進めると同時に、昨年度の講演会の記録を公開し、授業研究における意味深さの評価についての議論を深める。
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次年度使用額が生じた理由 |
パンデミックの影響が長期化し、予定していた英国調査が実施できなかったため。確実な執行に向けて、成果報告書の内容を見直し、国内調査を主軸に研究を進めた。2021年度は予定通り執行予定である。
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