省察,リフレクションの研究では,省察力は何か,どう育てるのかという視点からの追究は多い。しかしその前に,省察の促進・阻害要因の解明についても意識を向ける必要がある。また,省察の内実を自己探究とした場合,自己否定につながるのではないかという恐れを抱く教員も存在する。省察を行うことを前提ではなく,それが必要ではあるが,そこに至れない理由や,継続できない理由を解明しなければならない。 そうした現状に対し,本研究の成果は,促進・阻害の状況をイメージ化することができ,省察発生の場面,省察を忌避する感情を捉えることもできた。本研究の成果は,省察,リフレクションに対する基礎的研究として学術的意義がある。
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