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2022 年度 実績報告書

音楽教師の専門性と美的価値観形成のための音楽経験プログラム開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K04569
研究機関福山市立大学

研究代表者

古山 典子  福山市立大学, 教育学部, 教授 (10454852)

研究分担者 瀧川 淳  国立音楽大学, 音楽学部, 准教授 (70531036)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワード鑑賞 / 教師教育 / 音楽経験プログラム / 専門性
研究実績の概要

研究期間中に実施した音楽経験プログラムについて,鑑賞時の教師たちの会話の分析・考察を行った結果,同じ曲に対する異なる捉え方に触れることによって新たな聴き方を認識していることが明らかになった。それと同時に,参加者同士の会話から,作曲者が作品に込めた内容の伝達性が認められるとともに,音楽の感じ方の「正解のなさ」への認識が,音楽を聴く行為の可能性を開くことが示唆された。この音楽経験プログラムの策定と実施ならびにその成果については,芸術作品としての音楽の鑑賞とその解釈及び解釈の言語化に関する美学や芸術学の知見を踏まえながら考察し,日本音楽教育学会,日本教育実践学会で発表を行うとともに論文として公表した。
しかし,2019年末からのCovid-19の感染拡大によって,小学校教師と音楽家が空間を共有しながら共に音楽を聴き,それについて語ることを目的とした本課題の音楽経験プログラムの実証は,大きな制限を受けることになった。
本来の形で実証研究が行えない中で,2020年度には新たな音楽鑑賞のスタイルでの試みであった熊本県県立劇場,熊本市教育委員会らによる「ケンゲキオンラインスクール」の視察と関係者へのインタビュー調査・分析を行い,論文にまとめた。
また,2021年度は,ふくやま芸術文化ホールリーデンローズ館長の作田忠司氏,ならびに流通や経営論研究を専門とする池澤威郎氏とともに,福山市における音楽文化振興に関するオンラインシンポジウムを開催した。このシンポジウムでは,公共施設としてのホールの現状や今後果たすべき役割等について,現実と仮想現実において「音楽を聴くこと」を考えるとともに,文化の継承・発展を経済的な視点から捉え,新たな可能性の提示を視野に入れた議論を展開するなどした。
またこれに併せて,公共ホールが主催する小学校への出張鑑賞教室での児童が感じたことについて,自由記述の分析を行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] タイプの異なる音楽鑑賞が児童に与える印象に関する研究ー音楽鑑賞教室と音楽アウトリーチとの比較を通してー2023

    • 著者名/発表者名
      瀧川淳
    • 雑誌名

      国立音楽大学研究紀要

      巻: 57 ページ: 87-98

    • DOI

      10.20675/00002555

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 報告 時代性・地域性とともに生きた小学校教師の事例―基礎・基本と子どもの主体性の「両輪」を探求した教師の語り―2022

    • 著者名/発表者名
      古山典子,藤井康之
    • 雑誌名

      音楽教育学

      巻: 52‐2 ページ: 58‐61

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 小学校教師を対象とした音楽鑑賞経験プログラムの実証研究2022

    • 著者名/発表者名
      古山典子,瀧川淳
    • 学会等名
      日本教育実践学会第25回研究大会
  • [学会発表] 時代性・地域性とともに生きた小学校教師の事例―基礎・基本と子どもの主体性の「両輪」を探求した教師の語り―2022

    • 著者名/発表者名
      古山典子,藤井康之
    • 学会等名
      日本音楽教育学会第53回大会

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公開日: 2023-12-25  

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