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2023 年度 実績報告書

日本教育思想史における〈教育〉〈哲学〉〈政治〉の連関の構造

研究課題

研究課題/領域番号 17K04580
研究機関日本大学

研究代表者

櫻井 歓  日本大学, 芸術学部, 教授 (60409000)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2024-03-31
キーワード西田幾多郎 / 京都学派教育学 / 勝田守一 / 梅根悟 / 堀尾輝久 / 宮澤康人 / 藤田昌士 / 奥平康照
研究実績の概要

補助事業期間全体を通じた研究実績の概要は、聴き取り調査(インタビュー)と文献研究という研究方法の相違により以下の二つに大別できる。
(1) 戦後日本で活躍してきた教育学研究者にインタビューを実施して新たなテクストを創出し、それに基づく研究発表を行った。2019年度には堀尾輝久、宮澤康人、藤田昌士の三氏へのインタビューをまとめた記録冊子、2023年度には奥平康照氏へのインタビューに基づく記録冊子の発行が実現し、関連する学会発表や論文執筆を行った。いずれも、自身の生い立ちに遡っての自己形成・思想形成について聴き取りを行うとともに、堀尾、宮澤、藤田の三氏については勝田守一との関わり、奥平氏については梅根悟との関わりを含めて、同時代の教育学研究をめぐる状況等について貴重な証言を得ることができた。
(2) 文献研究としては、京都学派や戦後教育学に関わる研究を実施した。これについては、(a)戦後日本の教育政策・教育実践・教育研究に関する文献研究と、(b)京都学派に関する教育思想史的研究とに分節化することができる。前者に関しては、道徳、特別活動、総合的な学習の時間といった各カリキュラム領域の思想的背景に関わる研究を行った。道徳については勝田守一の「自主性」論、特別活動については国旗・国歌の取扱いをめぐる天野貞祐の発言、総合的な学習の時間については梅根悟のカリキュラム思想との関連で考察した論文等を発表した。後者については、「京都学派教育学」をめぐる学説史的な整理を行うとともに、西田幾多郎、木村素衞、森昭の三者における「政治と教育」をめぐる議論について検討を行った(2024年5月現在、未発表)。
特に最終年度の2023年度は、奥平康照氏(和光大学名誉教授)へのインタビューの記録冊子を発行し、関連する研究発表を行ったほか、いわゆる「京都学派教育学」に関する論文執筆を行った(年度末時点で執筆中)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 京都学派教育学という〈場所〉 ――〈亀裂〉を西田哲学の視点から見直す――2024

    • 著者名/発表者名
      櫻井 歓
    • 雑誌名

      近代教育フォーラム

      巻: 第33号 ページ: ―

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 奥平康照の歩みと道徳教育研究 ――「教育の生活課題化的構成」の思想――2024

    • 著者名/発表者名
      櫻井 歓
    • 雑誌名

      日本大学芸術学部芸術研究所紀要

      巻: 2023年号 ページ: 64-76

    • 査読あり
  • [学会発表] 教育学研究者の自己形成と戦後日本の教育学(その2)――奥平康照氏への聴き取り調査を中心に――2023

    • 著者名/発表者名
      櫻井 歓
    • 学会等名
      日本教育学会
  • [図書] 教育学研究者の自己形成と戦後日本の教育学(その2)――奥平康照氏への聴き取り調査の記録2023

    • 著者名/発表者名
      櫻井 歓[編]
    • 総ページ数
      157
    • 出版者
      櫻井 歓[発行]

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公開日: 2024-12-25  

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