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2020 年度 実施状況報告書

社会的排除に抗する学校を基盤とした多職種連携型支援システムに関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K04637
研究機関北翔大学

研究代表者

西村 貴之  北翔大学, 生涯スポーツ学部, 准教授 (60533263)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワードフレキシブル基礎教育制度 / 多職種連携・協働 / ワンストップ・サービスによる若者支援機関 / 成人基礎教育
研究実績の概要

今年度は、新型コロナウイルス感染症のパンデミック状況において研究が滞るなど遂行が困難な状況のもとで、困難層が集中する定時制高校・通信制高校における多職種連携型支援システムに焦点を当てた本研究について、多職種連携型支援システムが整備されているフィンランドに関して重点的に、以下の調査研究を遂行した。
(1)2019年度の日本国際教育学会研究大会の課題研究においてフィンランドの多職連携・協働による学校の特徴を中心に発表した内容を当該学会紀要に研究記録として文章化した。
(2)フィンランドのドロップアウトのリスク層に対する教育支援に関する以下の4つの領域の近年の調査報告書ならびに研究論文収集を実施した。①フィンランドのフレキシブル基礎教育制度JOPOに関する研究論文、②学校から仕事への不安定な移行プロセスを経験する若者を対象にしたワンストップ・サービス機関Ohjaamoに関する政府機関の調査リポート・研究論文、③基礎教育修了証を取得していない成人を対象とした教育プログラムに関する行政機関の調査リポート・研究論文、④2020年度1年間のフィンランド国内における新型コロナウイルス感染症のパンデミック状況下、学校や子どもの生活にどのような変化が生じ、それに対して国および自治体は、教育行政上どのような対応策をとってきたのか、また大学等による子どもをとりまく状況に関する調査報告
(3)フィンランドで導入されているフレキシブル基礎教育制度JOPOの教育メソッドのアイデアを提供しているNGOの国際組織(International Network of Productive Learning Projects and School)のオンライン会議(2020年2月18日)に参加した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2020年度は研究代表者の所属大学における遠隔授業へのシフトや学生に対するケアを含む指導などといった新型コロナウイルス感染症のパンデミック状況への対応を優先せざるをえない状況にあり、不測の事態のなかで体調を崩すことも何度かあった。調査対象の学校現場も同様に忙殺をきわめた状況にあったため連絡を密にとることができなかった。今年度において昨年度北海道高等学校教職員組合連合会定通部の協力を得ながら北海道の定時制・通信制高校の多職種連携型支援に関する定量調査を実施する予定であったが、その打ち合わせもできないままとなった。

今後の研究の推進方策

最終年度として次の研究を計画している。
①JOPOに関するこれまで実施した調査および資料収集によって得られたデータに基づいて、社会的排除のリスクのある若者に対するフィンランドの多職種連携・協働による教育的支援・制度について論文化。
②調査協力者である関西地方の定時制高校において多職種連携・協働による教育的支援の体制を整備しながら実践をしてきた教員をはじめ教員集団の中でコアとなって活躍し、定年を迎えてその後再任用で雇用されている協力者に、各学校づくりについての報告をしてもらい共同検討を行う。
③①、②を反映した最終年度の報告書をまとめる。

次年度使用額が生じた理由

当初の最終年度である2020年度から1年間延長申請をしたため、当該助成金が生じている。2021年度において当該助成金を、次の使途で支弁をする予定である。①調査協力者との共同検討会を開催するためにかかる旅費および謝金、②報告書作成にかかる印刷費、③フィンランドの教育的支援・制度に関する資料の翻訳にかかる費用

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] フィンランドにおける教員の働き方2020

    • 著者名/発表者名
      西村貴之
    • 雑誌名

      国際教育

      巻: 26 ページ: 176-183

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公開日: 2021-12-27  

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