研究課題/領域番号 |
17K04643
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
坂田 哲人 大妻女子大学, 家政学部, 講師 (70571884)
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研究分担者 |
村井 尚子 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (90411454)
井上 眞理子 洗足こども短期大学, 幼児教育保育科, 准教授 (40739182)
高橋 優子 洗足こども短期大学, 幼児教育保育科, 講師 (10729031)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 保育者の専門性 / キャリア / 専門性開発 / マネジメント |
研究実績の概要 |
平成31年度(令和元年度)は、これまでの研究活動を通じて収集したデータを整理し、研究プロジェクトチームによる分析・レビューを実施した。この作業を通じて明らかになったことのうち特筆すべきことは、保育者の専門性向上の段階や経験年数の蓄積に応じて、専門性向上のための方法(方略)や、その学びの内容が変容していくことである。保育者の成長プロセスが一律一定ではないということは、これまでもすでに各所で示唆されてはいたものの、本研究を通じてこのことが具体的な項目や数値で示すことができた。 変容の具体的な内容としては次の通りである。まず、初任者の段階においては、経験者や管理者からの影響を強く受けながら成長していく様子が示されている。経験を積んでくると、園内における指導体制に加え、専門的な知識や技能の獲得や、園の外部からの新しい知識や技能の獲得などに目が向けられるようになっていく過程が示されている。 このように明らかにされた成長プロセスを前提としつつ、現状の人材育成上の課題をとらえると、さらなる課題が浮かび上がってくる。特に指摘しておきたいことは、現状においては、上述した成長段階に応じた学びの機会が、必要とされる時期に提供されておらず、むしろ一律の研修・育成モデルに依存してしまっていることである。このことは、今後のさらなる研究課題として取り組んでいく。 また、このような研究成果を以って、1.関係学会における発表(2回)において成果の提示を行うとともに、2.保育者向けの研修会(園外の集合型研修ならびに園内の研修)においては、これらの成果の提示に加えて、研修や人材育成の取り組みに向けての実践方法の検討・開発に取り組んだ。
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