研究課題/領域番号 |
17K04658
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研究機関 | 安田女子大学 |
研究代表者 |
大友 達也 安田女子大学, 現代ビジネス学部, 准教授 (90369497)
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研究分担者 |
黒野 伸子 岡崎女子短期大学, 現代ビジネス学科, 准教授 (70515957)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 健康教育 / 生涯学習 / 関係性 / 高齢者 / 地域 / 健康診査 / 健康自己管理 / 情報処理 |
研究実績の概要 |
広島と宮城の公開されているデータ、特に健康自己管理に関連するようなデータをもとに地域差について整理している。主に総務省の「患者調査の概況」、広島市、仙台市等のデータヘルス計画、厚生労働省の「国民生活基礎調査の概況」、各市町村国保の特定健康診査・特定保健指導実施状況概況報告書などである。このデータをとりまとめ、日本医療福祉学会で発表している。宮城は受診率が低く、医療費が低い、健診および検診受診率がともに高い。広島は受診率が高く、医療費も高いが、健診および検診受診率がともに低い。これらのことから広島県は受療率が高い医療型、宮城県は健康診査などを利用する予防をしっかりとしているデータにみえるが、平均寿命は広島よりも低い非医療型としての傾向があることを示した。これに関連する食生活などの文化的な要因も含め、2つの地域差を見ることができたといえる。 本研究の全体像としては生涯学習の現状と課題を健康教育の視点で整理するものであるため、地域差のあるこうした傾向は把握しておく必要があると考えた。この地域差の現象の原因をみつけることが研究目的ではないが、どのようなメカニズムでその可能性をもつのかを見いだせる可能性を見いだせるかもしれない。 昨年度は広島県と宮城県の地域的特性を公開されているデータをもとに調べておくことが、本研究における、第1段階として位置づいている。広島県と宮城県の違いについて、一定の整理はできたが、これからは、現地へ行き質的なインタビュー調査を行い、生涯学習のニーズ、日常の関係性と生涯学習への参画との関係、および健康自己管理との関連性を分析をする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年は過去に、まとめた情報をもとに、理論的枠ぐみ、先行研究を整理した。 予定ではアンケート調査をする予定でいたが研究方法を検討した結果、質的調査に切り替えたため、アンケート調査をしていない。訪問調査とMGTAによる分析を行う方向に切り替えた。
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今後の研究の推進方策 |
質的な調査を実施する。そのための倫理審査委員会への審査を提出し、広島、宮城のデータをとり、分析を行いまとめる。 広島県は広島市、宮城県は仙台市が主であるが、人口の少ない村落も含め調査を実施する方向である。
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次年度使用額が生じた理由 |
まだ本格的調査をしていないため、広島、宮城への旅費が必要。次年度は調査と分析に時間と費用をかける予定
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