本研究の意義としてまず挙げられるのは、教育の質保証の実現が容易ではないボーダーフリー大学において、どのようにすればそれが実現できるのかについて考えるための知見を提示できたことである。そもそもボーダーフリー大学自体、これまで研究対象として扱われることがほとんどなかったことに鑑みれば、その意義は大きい。また、ボーダーフリー大学における教育の質保証の実現という観点から、その使命・役割・機能はどうあるべきかについて考えるための論点を提示できたことも、本研究の意義として挙げられる。ボーダーフリー大学がもはや旧来の「大学」というひとつの概念枠組みでは捉えきれない状況にあることに鑑みれば、その意義は大きい。
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