研究課題
最終年度の4年目においては、外国モデル大学のベトナム高等教育への影響についての検討を当初の目的とした。コロナ禍により予定していたフィールドワークはほとんどできなかったため、それまで収集したデータを整理し、研究成果の公表に力を注いだ。英語論文(査読付)2本を作成し、学会発表を2回行った。論文のうち、欧州評議会編書の中の1章である「Curbing university autonomy and academic freedom in the name of quality assurance, accountability and internationalisation in East Asia」(東アジアにおける質保証、アカウンタビリティー、国際化推進の中での大学自治と学問の自由の制限)は国際共著であり、東アジア各国の大学において政府主導の質保証強化、説明責任拡大、国際化が進む中で大学の自治と学問の自由が揺らいでいることを指摘し、また、国際雑誌に掲載が決定した単著論文「Sustainability of international joint universities: The case of a German model university in Vietnam」(国際共同大学の持続性:ベトナムのドイツモデルの事例)では、「教育の貸し借り」という分析枠組みを用い、ドイツがベトナムで展開する国際共同大学について、教育モデルの持つジレンマとベトナムの地元大学との競争の視点から、今後の持続的運営の可能性と課題について検討した。発表は、国内学会でベトナムにおけるトランスナショナル高等教育の展開について、国際学会(オンライン)でベトナムにおけるドイツの国際共同大学の可能性と課題について行った。
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)
Internationalisation of Higher Education - Policy and Practice
巻: - ページ: -
Academic freedom, institutional autonomy and the future of democracy (Editors: Sjur Bergan, Tony Gallagher & Ira Harkavy)
巻: - ページ: 103-120