研究課題/領域番号 |
17K04702
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研究機関 | 東京成徳大学 |
研究代表者 |
坪井 瞳 東京成徳大学, 子ども学部, 准教授 (90438896)
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研究分担者 |
保坂 亨 千葉大学, 教育学部, 教授 (30173579)
村松 健司 東京都立大学, 学生サポートセンター, 教授 (00457813)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 社会的養護 / 保育 / 幼児教育 / 特別支援 / 家庭支援 / 教育と福祉の連携 |
研究実績の概要 |
首都圏A政令市に設置されている幼稚園・保育所等の全412園に対し、質問紙調査「幼稚園・保育所等における生活・福祉面に関する家庭支援の状況に関する調査」を行った。実施期間は2022年10月~11月、回答数・回答率は公立保育所:57/61園(93.4%)、私立保育所・こども園:59/262園(22.5%)、私立幼稚園:19/89園(21.3%)、不明:15園、全体:150園(36.4%)であった(公立幼稚園は設置なし)。質問紙調査内では、社会的養護の子どもの受入についての独立した質問項目を作成し、在籍状況、受入時の配慮、課題や困難、受入経験について回答を得た。 2022年10月時点での在籍児数は、公立保育所:1名(1園)、私立保育所:3名(1園)、私立幼稚園:9名(3園)、合計:13名(5園)であった。園によっては2名・6名など、複数名の受入が見られる。種別内訳は、里親:12名、児童養護:1名であり、里親からの受入が多く見られた。受入の際の配慮、課題や困難においては、「関係機関との連携・生育情報の収集」「守秘義務の徹底」「苗字など個人情報への配慮」「里親への子育て支援」「一人の子どもとして大切に関わる」ことが挙げられた。厚生労働省の「新しい社会的養育ビジョン」(2017)において、就学前の子どもの里親委託率75%が目指されている状況の中、今後、里親のもとからの就園が増加していくことを意識した際、こうした配慮は今後の受入の際に参考になるであろう。 また、受入経験のある園については、公立保育所:10園、私立保育所:4園、私立幼稚園:8園、不明:2園であった。受入の際の配慮事項、受入時の課題や困難では、「他機関との連携」「成育歴などの情報共有」「園内での個人情報保護の徹底(氏名・写真撮影)」「成育歴を踏まえた子どもや保護者の理解」「里親・定位家族への支援」などが挙げられた。
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