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2018 年度 実施状況報告書

米国のカリキュラム改革における学力保障の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K04724
研究機関平安女学院大学短期大学部

研究代表者

新谷 龍太朗  平安女学院大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (10783003)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードコモンコア / 専門職の学習共同体 / AVID
研究実績の概要

昨年度は、米国ノースカロライナ州において貧困生徒だけを見ると、「習熟」に達していない生徒は2013年では8割以上いたことなどから、コモンコアにより低学力層の学力保障が難しい状況が生まれていることが追認できた。しかしながら、調査校では、非大卒の保護者など社会経済的に不利な家庭の子どもに対する進学支援をするAVIDの取組みなど、貧困層の学力を支える取組みも見られた。ただし、より思考力を問われるようになった数学では、カリキュラム変更への対応が難しかった様子が伺えた。
本年度は、学力データの推移を確認すると共に、その要因について学校生活の観察や教員へのインタビューから明らかにする予定であった。しかし、予定していた調査がハリケーン・フローレンスにより行なえなかった為、データの推移確認のみを行なうこととなった。各校の結果を紹介するNC Report Cardは、より視覚的に結果がわかるようなレイアウトに更新されており、調査校は学校評価やテスト結果についても向上している様子が伺えた。貧困層についても一定の学力達成が見られる。なお、予定していた2018年6月の日本教育経営学会での口頭発表、2018年9月の教員養成協議会でのポスター発表を実施し、ポスター発表を機会として、ノースカロライナ大学の教員との新たな接触を図ることもできた。
なお、本研究のテーマとは外れるものの、被災時における学校の対応や貧困家庭の困難について現地で確認することができたため、防災教育など別のテーマで今後も研究したい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度では、初年度に観察した6年生が7年生に進級するにあたり、どのような学力推移が見られるのか、その背景にどのような教員側の努力があるのかを観察する予定であった。しかし、先に述べたように、数十年に一度と呼ばれるカテゴリー5のハリケーン・フローレンスの影響により、調査を行なうことができなかった。そのため、計画の延期をしなければならない状況となっている。また、米中関係など外交問題に注力されるものの、教育政策については目立った動きが見られないこともあり、状況を静観したい状況でもある。ただし、前校長を介して、新しい校長への接触をする予定にしており、日米教員養成協議会(JUSTEC)でのポスター発表を通じて現地での新たな接触ルートも開拓できたことから、現地調査の新たな展開も期待できる状況となっている。

今後の研究の推進方策

2019年9月に現地調査を行なう予定にしている。一方で、前回現地調査できなかったことを踏まえ、計画を1年延長して研究を行なう予定としている。

次年度使用額が生じた理由

当初の予定では、本年度をもって研究を終了する予定であった。しかし、前年度の調査が天災により実施できなかったため、計画延長の必要が生じた。そこで、予算についても、計画延長に備えられるようにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 「専門職の学習共同体」のデザインと校長の役割ーカリキュラム変革期の米国ミドルスクールの事例からー2018

    • 著者名/発表者名
      新谷龍太朗
    • 学会等名
      日本教育経営学会第58回大会
  • [学会発表] 中等教育段階におけるリチャード・デュフォーのPLCsと「学びの共同体」の比較研究2018

    • 著者名/発表者名
      新谷龍太朗
    • 学会等名
      日米教員養成協議会第30回大会

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公開日: 2019-12-27  

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