本研究は、戦後韓国における「分断イデオロギー」教育の問題を明確するために、現行「2015年改訂教育課程」及び教科書を「統一教育」というキーワードを中心に考察した。主に取り上げた一次資料は、初等学校・統合教科書及び道徳科教科書、中学校の道徳科教科書だが、その他に、統一教育の政策に関する資料としては、統一部・統一教育院の教材を、地方教育庁による統一教育に関する資料としては、京畿道教育庁の認定教科書を取り上げて分析した。 なお、研究期間中に韓国の教科書博物館で収集できた1960年代から1990年代までの道徳科教科書における「反共-安保-安保統一」教育の考察については、今後の研究課題にしておきたい。
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