本年度は三年次計画の最終年度として研究を進めることができた。本研究の目的として当初から掲げてきた「苦手意識をつくらせない教育方法の研究と開発」の最終的研究成果を出すべく取り組んできた。そして、最終的にはサブタイトルにも掲げた小学校の図画工作教育そして中学校での美術科教育の義務教育における質的改善を目指すものであった。 本研究は、平成26年度から平成28年度まで科学研究費の補助を受けた3年間の研究成果を受けて、その研究成果をさらに具体化するために平成29年度から平成31年度令和元年度の3年間においては、より実践的で具体化する教育方法の視点から取り組んできた。 本年度の研究実績として、第1としては、これから小学校及び中学校の学校教育現場に教師として立つ学生たちを教員養成の講義を通じて、今までの研究成果を実際に試み検証した。講義前と講義後における学生の変容から、本研究で取り組んできた研究成果を実際に実証することができた。 研究実績の第2として、美術教育に関する全国学会の1つである大学美術教育学会主催による第58回大学美術教育学会岐阜大会において、「図工・美術への苦手をつくらない教育方法の研究ー小学校教員養成課程での成果と課題ー」として口頭発表することができた。発表直後には、このテーマに興味関心のある研究者や教育実践者が発表台まで来て話をすることができた。その後、学会会場においても本テーマに関して研究者や教育実践者と情報と意見交流することができた。 研究実績の第3として、三年次の最終段階において研究過程とその成果を振り返り、令和2年3月30日に「苦手をつくらせない教育方法の研究・開発ー図画工作・美術科教育の質的改善ー」平成29年度~平成31年令和元年度研究成果・研究集録に、全110頁の冊子として印刷し、提出する研究成果報告書とは別に研究成果をまとめることができた。
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