令和4年度は、新型コロナウィルス感染症の影響は残るものの、自治体との連携し継続して行ってきた地域デザインプロジェクトを再開することができた。地域の食品製造加工業の事業所と連携して、地域ブランディングデザインに関わる授業課題を行った。依然感染症の影響下でもあり、現地での活動は導入時のみとし、途中段階での活動はZoomを利用するなどリモートで行なった。実地での活動ができないなかではあったが、商品を発信するための広報戦略や店舗の改修計画、地域と連携したブランディングへの自由提案に加えて、さらに周辺のまちづくりや観光に資する提案まで、課題発見解決としてのデザイン提案の作成に取り組み、町や事業者を前に最終発表を行うことができた。 令和2年度の学会での口頭発表を踏まえて、コロナ禍以前の自治体との連携による全7回の地域プロジェクトの総括を行うことにより、教員養成におけるデザイン教育へのアプローチとしての実技課題における可能性・問題点などを検討して、令和3年度末に課題発見解決型地域プロジェクトの教育プログラムの検証を行った専門図書の論文の内容について、さらなるブラッシュアップを図った。 令和4年度で最終年度となり、再開した授業課題において自治体や事業者とさらに連携を深めたデザインプロジェクトを進めながら、これまでの地域プロジェクトについての発表論文の成果を踏まえ、基本構想提案に至る過程の検討を行いつつ、実技課題としての可能性・問題点などを総括し、地域プロジェクトと連携したデザイン教育プログラムについて全体のまとめと検証を行うことができた。
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