研究課題/領域番号 |
17K04749
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
相田 隆司 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (20302903)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 教員養成 / 美術 / 図工 / 課題設定 / 深い学び |
研究実績の概要 |
平成30年度の研究目的は中学生・大学生を対象とする単元づくり・授業実践と質問紙調査結果を相互参照した学習モデルの検討であった。これまでの理論・実践研究の内容と方法(①~④)と、平成29年度末の進捗状況は次の通りである。①中学校生徒を対象とする適切な「本質的な問い」の精選、②「本質的な問い」による具体的実践に向けた授業要件抽出、③美術における知識特性と能動的な学習に関する質問紙調査設計、④過去の中学校美術教育の内容と授業要件に関する文献調査。以上の平成29年度末の段階の進捗状況は、③については未実施のため平成30年度内の質問紙調査を実施に向けて研究計画を一部変更し、より計画的に研究推進するとした。次に④については調査の遅れから成果分析に至っていなかったため、研究計画・内容を一部変更し、文献調査にさらに指導案調査を加えるとした。また計画①②では、平成29年度未実施分の講演・研究会を平成30年度に継続開催することにより、授業要件の確認作業を継続するとした。 平成30年度においては、まず①について継続的な研究協力者との研究会の開催(計5回開催)により、研究協力者の現カリキュラムに③の質問紙調査の結果を加味した単元内容を構想することとし、平成31年度に研究授業化することとした。②については、大学授業に研究協力者を招聘して学生に受講させ、学生の「授業理解」に関する学習内容を分析考察して熟練教員の授業への気づきを明らかにしたが、研究授業の実施は令和元年度に実施することとした。③については平成30年夏期に実施し、その結果を④の結果とも併せて分析・考察した。また平成30年度は平成31年1月に識者を招いた中間報告会を開催した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究授業の実施が諸事情により想定年度の平成30年度に実施できなかったためである。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度は、未実施の研究授業検討・実施・考察を行ったうえでこれまでの研究成果を総括し、教員養成学部生がこれから求められる要件を満たすことのできる授業モデルを提示することを目的とし大学附属小学校、中学校において単元を実施し検証する。 また、実践者へのインタビュー調査を検討・実施することで上記の授業モデルの検証を行うことも予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成30年度に予定していた研究授業を令和元年に実施することにより、実施に係る補助謝金等未使用のため。また質問紙調査の業務補助謝金として計上した分を専門業者への依頼に切り替えたことにより経費節減が可能となったこと等により当初想定した金額と異なる。 令和元年度は、次年度使用額を活用し、当初予定の報告書の作成等を実施するとともに、実践者へのインタビュー調査の実施、研究授業実施に伴う未購入物品の購入等に使用する予定である。
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