本年度は,研究2年次として,2つの研究成果をまとめて発表した。1つは,5歳児クラスを対象に「おへんじ遊び」活動(呼応唱活動)を導入し,担任教師と共同して実践した。おへんじ遊びでは,1人ひとりがクラスという集団のなかで答えを表現する特徴がある。それは個々に独立しているのではなく,他児との関係性のなかで1人ひとり表現している。「幼児同士の表現が影響し合い,幼児の表現は一層豊かなものとなっていく」(領域「表現」の内容の取扱い(3)解説)。この文言になる音楽表現の具体例として今回の実践を位置付けた。この研究については,日本保育学会で発表した。もう1つは,5歳児クラスにおける新曲導入初日の指導において歌声がどのように変化したのかを検討した。対象女児1人を抽出し,活動における歌声を記述し,その変化を示し,変化の要因について考察した。この研究については,環太平洋乳幼児教育学会PECERAで発表した。
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