| 研究課題/領域番号 |
17K04768
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| 研究機関 | 静岡大学 |
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研究代表者 |
磯山 恭子 静岡大学, 教育学部, 教授 (90377705)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 社会科 / 市民的資質 / 法教育 / アメリカ / スウェーデン / 法化社会 / 公正 / カリキュラム |
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| 研究実績の概要 |
本研究は，日本の法化社会の進展を踏まえ，市民のための法教育のあり方を考える基礎的研究である。本研究は，市民に必要な公正に対する見方・考え方の形成を目指す法教育の理論と実践を多面的に分析し，日本の小・ 中学校の法教育のカリキュラムを構想するために必要な視点を提出することを目的としている。その際，アメリカの「法教育」（Law-Related Education）およびスウェーデンの社会科を先行モデルとする。
平成29年度は、本研究の実施体制を確立した。本年度は、アメリカ法教育およびスウェーデン社会科における市民に必要な公正に対する見方・考え方の形成の理念及び実態を解明し、法教育および社会科における公正に対する見方・考え方の形成原理の分析を行なった。本年度の研究成果は、具体的には、以下の四つである。
(1)広く国内外の法教育，司法教育，合衆国憲法学習，公正の学習に関する基本文献，先行研究，実践事例報告を検索，収集した。それらに基づき，公正に対する見方・考え方の形成に関する文献目録を作成した。
(2)アメリカ教育省の外郭団体であるERICのデータベースの文献の調査・分析に基づき，アメリカの法教育，司法教育，合衆国憲法学習，公正の学習に関する先行研究，授業実践を整理した。
(3)法教育，司法教育，合衆国憲法学習，公正の学習を重視したアメリカの州の社会科フレームワーク，様々な関連財団・団体の開発したカリキュラム，教科書，教材，学習指導案を収集した。スウェーデンの法教育，公正の学習を重視した様々な関連財団・団体の開発したカリキュラム，教科書，教材を収集した。
(4)アメリカおよびスウェーデンの社会科教育及び法教育研究の専門家から研究状況の意見を聞き，カリキュラムや教材を分析する視点を抽出した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までの達成度が(2)である理由は，以下の四つである。
(1)広く国内外の法教育，司法教育，合衆国憲法学習，公正の学習に関する基本文献，先行研究，実践事例報告を検索，収集することで、本研究課題の公正に対する見方・考え方の形成の理念を解明できた。
(2)アメリカ教育省の外郭団体であるEducational Resource Information Center のデータベースの文献データの収録状況の調査・分析から，本研究課題の公正に対する見方・考え方の形成の先行研究を整理できた。
(3)法教育，司法教育，合衆国憲法学習，公正の学習を重視した社会科フレームワーク，様々な関連財団・団体の開発したカリキュラム，教科書，教材，学習指導案の収集によって，本研究課題の公正に対する見方・考え方の形成の分析に必要な基礎的な資料を整理できた。
(4)カリキュラムや教材を分析するために，本研究課題の公正に対する見方・考え方の形成の視点を抽出した。
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| 今後の研究の推進方策 |
本年度に得られた成果から，アメリカおよびスウェーデンの法教育における公正に対する見方・考え方の形成の原理の一端が明らかになった。次年度以降，(1)アメリカおよびスウェーデンの州社会科フレームワーク，カリキュラム，教科書，教材，学習指導案の分析，(2)専門家からの意見聴取・情報収集，(3)小・中学校における法教育の授業モデルの開発・実践を行うことで，法教育における公正に対する見方・考え方の形成の原理の精緻化を図っていく。次年度は，静岡県社会科・法教育研究会での連携を生かして，小・中学校における法教育の授業モデルの開発・実践に取り組んでいく。
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