本研究では自然と芸術とをつなぐ「リズム」に音楽の真正性を見出し、それを生かした教科内容の構築およびプログラム開発を行なった。本研究の学術的意義は、①人間と芸術との根源的なかかわりを重視した教科の本質的意義の提示、②教科の本質に基づいた教科内容の導出、③学校音楽教育を通した子どもの生命力の回復、の3点にある。また本研究の社会的意義として、①教科内容に関するフレームワークの提示は現場教員にとって授業デザインの手がかりになる、②就学前から小学校、中学校、高等学校に至る体系的な音楽科カリキュラムが実現する、③教科内容の構築およびその実践は音楽科の学力育成に寄与する、の3点が挙げられる。
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