研究課題/領域番号 |
17K04785
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
鈴木 慎一朗 鳥取大学, 地域学部, 准教授 (90442087)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 道徳教科書 / 踊り / フォークダンス / 日本の民踊 / 中山義夫 / 鳥取県の民謡 / 音楽デジタル教科書 / 教員養成 |
研究実績の概要 |
本研究では、小学校と中学校との一貫を図った音楽デジタル教科書を活用した日本の民謡の指導法を開発し、教員養成のプログラムとしても位置付け、普及を図ることを目的とする。 第一に、小中一貫を図った音楽デジタル教科書を活用した日本の民謡のカリキュラムを構築するために、道徳教科書の分析を行った。具体的には、小学校全8社、中学校全8社の道徳教科書における日本の民謡の掲載状況について整理した。その結果、小学校では2社の教科書において《YOSAKOI ソーラン(節)》、中学校では2社の教科書において南方の民謡が取り上げられていたことが確認できた。検証結果については、『地域学論集』第16巻第2号等において論文発表を行った。 第二に、日本の民謡の踊りに着目した。日本の民謡は、音楽と踊りが一体となった文化である。しかしながら日本の学校教育では、日本の民謡を歌う活動は音楽科で、踊りの活動は体育科(保健体育科)の「フォークダンス」の中の「日本の民踊」で取り扱うことになっている。そこで、①日本におけるフォークダンスの普及を整理した。②フォークダンスの推進者の一人である中山義夫(1905-1986)の生涯を示し、彼の著書から日本の民踊の位置付けを明らかにした。第三に中山が著書の中で紹介した鳥取県の民謡の内容と特徴を明らかにした。検証結果については、『地域学論集』第16巻第3号において論文発表を行った。その他、鳥取大学附属小学校において《ソーラン節》の実験授業を実践した。 第三に、音楽デジタル教科書を教員養成のプログラムとしても位置付けた。具体的には、学部の「音楽学習指導論」の授業や教員免許状更新講習において、音楽デジタル教科書を活用した日本の民謡の指導法について実践した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
音楽デジタル教科書を活用した日本の民謡のカリキュラムを構築するために、当初の計画では、音楽科のみを対象としていたが、道徳科、体育科(保健体育科)、総合的な学習の時間まで広げ、検討しているため。
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今後の研究の推進方策 |
鳥取大学附属小学校での実験授業の検証を行い、成果については、日本音楽教育学会において口頭発表する予定である。その他、本研究の総括を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度繰越金があったから。補助事業期間の延長をしたため、成果発表等に使用する計画である。
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