平成31年度・令和元年度の前半は,平成30年度後半から再編を行った都市環境教育カリキュラム空間領域開発班,都市環境教育カリキュラム時間領域開発班,都市環境教育カリキュラム社会領域開発班での東アジア地域での汎用性と独自性を併せ持つ都市環境生活の資質・能力を織り交ぜたカリキュラム試案の検討を継続した。新たな東アジア各国の空間軸・時間軸・社会軸の各視点における都市環境生活の資質・能力とその育成の方略に関する検討を研究メンバーと進め,その成果をワークショップを通して研究メンバー間で共有した。令和元年度の終盤には都市環境教育カリキュラム空間領域開発班,都市環境教育カリキュラム時間領域開発班,都市環境教育カリキュラム社会領域開発班での東アジア地域での汎用性と独自性を併せ持つ都市環境生活の資質・能力を織り交ぜたカリキュラム試案の整理を進めて,最終報告データファイルの作成を行った。具体的には平成31年度・令和元年度は,①第5回研究委員会(4月)において,メンバー間での最終報告データファイルの内容構成・分担の確定とこれまでの研究の整理等を行った。②研究班ごとの研究(第5回研究委員会以降)として研究班ごとに,研究の整理と報告の準備を進めて11月にはワークショップを実施した。③第6回研究委員会(12月)では,各自の成果を持ち寄り,最終確認と相互報告を行い,最終報告データファイルを完成させた。日本・中国・韓国を中心とする東アジア地域では,都市環境生活に関する資質・能力はそれぞれに異なる教科や活動を通して学校教育の中で多様に展開されているが,各々の共通性と相違性に関する相克が続く中で,特に教科を超えた統合的な活動の中で互いの接点を探ろうとするカリキュラム上の取り組みを見いだせることができたことは本研究の成果の一つとなった。
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