研究課題/領域番号 |
17K04792
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
松浦 武人 広島大学, 教育学研究科, 教授 (70457274)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 確率概念の形成 / 幼小接続期 |
研究実績の概要 |
本研究は,幼児・児童の不確定な事象に関する生活経験の実態及び確率概念の実態を,横断的・ 縦断的に把握するとともに,幼児・児童の確率の認知過程の考察を踏まえて,幼小接続期における確率概念の形成を意図したカリキュラムを開発することを目的とするものである。研究2年次にあたる2018年度は、年齢の上昇に伴う幼児・児童の不確定な事象に関する生活経験及び確率概念の実態の変容について,縦断的考察を加えるとともに,幼児・児童の生活経験及び確率の認知過程に配慮した学習材及び学習指導過程を考案することを目的として研究を遂行している。年齢の上昇に伴う幼児・児童の不確定な事象に関する生活経験及び確率概念の実態の変容についての縦断的考察については、研究初年度(2017年度 )に開発・実施した実態調査の被験者(2017年度の幼稚園・保育園の年長児で2018年度に小学校1年生になっている児童)を対象として,同一問題(不確定な要素を含む遊びの生活経験を問う問題、身近な素材を用いた事象の起こりやすさについての認識を問う問題、玉引き(分離量素材)のあたりやすさを判断する問題,スピナー(連続量素材)のあたりやすさを判断する問題)による調査(第2年次)を実施し,第1年次の横断的考察の結果との比較・検討を通して,幼小接続期の幼児・児童の実態の変容を考察した。また,学習材・学習指導過程のモデルの考案に際しては,幼児・児童の不確定な事象に関する生活経験(経験値)及び確率の認知過程(共通概念経路の検定結果)を考慮した学習材及び学習指導過程のモデルを考案した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究目的・研究計画(年次計画)に基づき,研究を推進することができている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は,研究の最終目的としての「幼小接続期における確率概念の形成を意図したカリキュラム案の作成・提案」に向けて,実態調査・縦断的考察を継続するとともに,開発した学習材・学習指導過程のモデルの有効性について,実践的検証を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費の見積り額の誤りで残額(4130円)が生じた。次年度の旅費の一部に充てるように計画している。
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