今後の研究の推進方策 |
音楽授業のユニバーサルデザインを、音楽への多様なアプローチによる学びという視点から検討し、論文にまとめて次のステップに繋げたい。 具体的には、米国のCASTが推進しているUDLの理論を、音楽の学習に特化して詳しく検討する。日本の学校教育では、音楽の学びへの間口の多様性が認められにくい。何が、何故、どの程度に困難であるのか、現実的な解決の手立てはあるのか、ない場合はどのように行動を起こせばよいのか、を具体的に考えて論じる。 教師や保護者の意識の問題については、特にJellison, Judith, A., Including Everyone, Oxford University Press, 2015. の第2章What’s the Point? から多大な示唆を得ている。また教える仕事の最重要ポイントは、学習者の学び方とその成果を正しく評価することであると説くHattie, John, Visible Learning for Teachers, Routledge, 2012は、臆せずに多様なアプローチを認める音楽授業の構想に、理論的根拠を与えるものである。これらを読み込みながら論文執筆を進めるのが2019年度の計画である。
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