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2018 年度 実施状況報告書

LMSを活用した「音符の言語化」による「ピアノを用いない」ピアノ教授法構築の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K04825
研究機関神戸常盤大学

研究代表者

戸川 晃子  神戸常盤大学, 教育学部こども教育学科, 講師 (00610081)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードピアノ / 音符の言語化 / ピアノ教授法 / 定量的解析 / 演奏評価
研究実績の概要

本研究では、保育士、教員養成校におけるピアノ学習者を対象に、ピアノを用いない練習方法の効果を高めるために、LMS(学習支援システムLearning
Management System)を活用した「音符の言語化」によるピアノ教授法構築を目指している。本研究における「音符の言語化」とは、1つの音符に1文字をつけ音型を言葉で表すことである。
今年度は、4月から9月までのみ研究に取り組むことができた。昨年度に引き続き対象者に課題曲を提示し、楽曲中のリズムの「音符の言語化」を試みた。学生は、発声しながら弾き、正しいリズムを習得することができた。これらの研究成果については、これまでの研究成果とあわせてまとめた。しかし、授業内の限られた時間での実践のため、LMS上で共有し、活用するには至らなかった。
また、ピアノ学習者の演奏評価に影響を与える要素の定量的解析を行った。保育士・教員養成校のピアノ学習者を対象にした初見演奏を3 名の審査員で評価した。評価は4つの要素(音の正しさ、リズム、テンポの一定さ、曲の流れ)の評価と演奏評価(印象点)とで行った。重回帰分析の結果、曲の流れとリズムが演奏評価に強く影響を及ぼしていることが示された。さらに、演奏評価が低いグループは、リズムの評価が演奏評価に強い影響を与え、演奏評価が高いグループは曲の流れが演奏評価に強い影響を及ぼしていることが明らかになった。つまり、ピアノ初学者を対象に、リズムに着目し、その要素を高める教授法は、ピアノ演奏評価向上につながると言える。この解析により、本研究の意義が定量的に明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今年度は研究期間が半年足らずであったため、これまでの実践を引き続き行い、資料としてまとめた。また、演奏サンプルの解析により新しい知見を得ることができた。しかし、当初の計画であったLMSを活用しての実践までには至らなかった。復帰後、スムーズに実践的実験を行うための準備を整えている。

今後の研究の推進方策

昨年度に引き続きLMSを活用する試みは進めることができなかった。原因としては、新年度早々新入生を対象に実践的実験に取り組むことが難しく、半期で担当が変わるため、授業内で行うには時間的余裕がないことが考えられた。復帰後は、まず少人数を対象に予備実践を行うことから始めたいと考えている。また、本研究で得た知見を指導者講座等で発信する計画である。

次年度使用額が生じた理由

今年度は研究期間が半年足らずであった。当初予定していた学会参加等が難しく、これまでの研究をまとめ、論文発表を行った。復帰後は、当初の研究計画に基づき遂行する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 演奏評価解析から導き出すピアノ指導ポイント2019

    • 著者名/発表者名
      戸川晃子
    • 雑誌名

      神戸常盤大学紀要

      巻: 12 ページ: 9-15

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「音符の言語化」によるリズム習得教授法‐小学校音楽科授業教材への提案‐2018

    • 著者名/発表者名
      戸川晃子
    • 雑誌名

      神戸常盤大学緑葉

      巻: 13 ページ: 19-23

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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