本研究の学術的社会的意義は、授業者の語彙力および教材の語彙との関連性を明らかにしたところである。国語科教育において、言語能力の伸長は中心的な課題であるが、授業構築をする際に語彙という観点が欠けていたために、学習者の能力に寄与しない授業プログラムとなっていることが分かった。そこで語彙という視点を組み込んだ授業力向上プログラムを教員養成課程や教育現場の先生に実施した。このことにより、授業者だけでなく学習者の言語能力の育成が図られるとともに、他教科の学力向上に寄与する語彙力が涵養される。このことは、本研究の汎用性を示しており、教科横断としての語彙という観点の重要性を示すことができた。
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