現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
1・2年目行った職場体験やキャリア教育の教育課程上の位置づけや関連する取り組みに関する中学校の教員を対象とした面接調査については、組織としての視点からみたデータが充分に集められた。また,2・3年目には、個々の教員の視点からみた職場体験やキャリア教育の捉え方を把握するために教職員(校長、副校長、教員等)を対象としたキャリア教育に関する意識調査を質問紙法によって実施し,200名程度のデータが集まったが、4年目にも継続して行い、合計で300名程度のデータを収集・分析を進める予定である。 また,1年目に収集した全国の大学生1000名について分析をすすめ,職業観が地元志向に与える影響の仕方が、首都圏の中学校に在籍した者と、それ以外の地域の中学校に在籍した者で異なることが明らかになった。他方,中学校時代の職場体験による進路への影響, 夢や希望への影響を大学生・大学院生が自認している場合において, 職業観(家族因子,社会への貢献因子,経営参画因子,自己実現因子等)に影響を与えていたことが明らかになり,大学生・大学院生の職業観の形成において,中学校での職場体験の意義は小さくないことが示唆された。他方、職業によって社会への貢献や自己実現を図ろうとはしない傾向があるマイノリティーが存在することが明らかになり、自己実現とキャリア教育の在り方を検討する必要性が示唆された。2・3年目に予定をしている中学生を職場体験で受け入れている事業所への面接調査については、20社程度まで実施し、社会貢献的な目的で行っている事業所が多いことが明らかになった。ただ、大規模な事業所の中には社員研修に一貫として職場体験を行っている事業所もあった。以上のことから、調査と分析については、研究的に進んでいるが、これらの研究を報告書にまとめる段階まで進めることができなかったため、遅れていると評価した。
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