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2019 年度 実施状況報告書

「中一ギャップ」現象と小中学校間の連携・接続に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K04868
研究機関香川大学

研究代表者

毛利 猛  香川大学, 教育学部, 教授 (50219961)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード中一ギャップ / 小中連携 / 一貫教育 / 学校文化 / 特別活動 / 小学校英語 / 働き方改革
研究実績の概要

1.小学校6年生から中学校1年生への移行段階における、子どもたちの新しい環境への適応の問題が「中一ギャップ」という言葉で強調され、これに対応する小中学校の連携した取り組みが求められるようになって久しい。
昨年度に実施した大学生を対象とする「思い出の中の「小中連携」に関する調査」を手がかりに、「中一ギャップ」現象の背後にあるとされる「進学不安」が、ある種の「予期不安」に過ぎないことを明らかにした研究成果をとりまとめ、第71回関西教育学会(2019年11月16日、関西学院大学)において、「「中一ギャップ」現象と両にらみの小中連携―思い出の中の「小中連携」に関する調査を手掛かりに―」の発表題目で自由研究発表を行った。
この発表では、調査研究を踏まえて、学校における働き方改革の時代には、適応上の問題を抱えた子どもへの(ギャップをなくす方向での)援助の仕方を、平均的な多数の子どもたちにそのまま当てはめることなく、教師のエフオートを適正に配分しつつ、社会性を育成するための「学校ならでは」の地道な取り組みを続けていく必要があることを提言した。
2.昨年度に引き続き、中学校英語教員を校区内の小学校に派遣し、小学校6年生のクラス担任とTTで英語授業を行う取り組みについて、小学校と中学校の連携・接続の観点から研究取材を行った。
3.研究開始年度から引き続き、異なる「学校文化」間の移行と中学校生活への適応、少子化に伴う学校の統廃合と一貫教育、教員の働き方改革と小中連携に関する文献を収集し、文献研究を行なった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

1.異なる「学校文化」間の移行と中学校生活への適応、少子化に伴う学校の統廃合と一貫教育に関する文献研究については順調に進んでいる。
2.学校における働き方改革のなかで、学校を対象とするアンケート調査の代わりに行った「思い出の中の「小中連携」に関する調査」の結果を分析し、予定通り学会発表することができた。
3.小学校英語の教科化に伴う取り組みの一環として、校区内の小学校を回って小学校教員とTTで授業を行っている中学校教員への取材、および県外の小中連携の先進事例への取材については、学校教員の多忙化と新型コロナウイルスの感染拡大の影響があってやや遅れている。
1~3を総合すると「やや遅れている」と判断できる。

今後の研究の推進方策

1.異なる「学校文化」間の移行と中学校生活への適応、学校の統廃合と一貫教育、働き方改革の時代における実効性のある「小中連携」の取り組みについて、さらに広く文献資料を精査する。
2.「思い出の中の「小中連携」に関する調査研究」(大学生の回想調査)と高松市内の公立中学校の入学前と入学後に行ったパネル調査から、小学校と中学校における「小中連携」の取り組みと「中学校入学前後の不安の変化」との関係について、さらに詳細な分析を行う。
3.高松市における小学校英語の教科化に伴う小中連携事業に関する聞き取り取材、他県のフィールド地区、先進事例校への取材を行う。

次年度使用額が生じた理由

県外のフィールド地区、先進事例校への研究取材が十分にできなかったため、研究経費のうち、とくに旅費の使用額が当初の予定より少なくなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 「中一ギャップ」現象と両にらみの小中連携―思い出の中の「小中連携」に関する調査を手がかりに2019

    • 著者名/発表者名
      毛利 猛
    • 学会等名
      関西教育学会第71回大会

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公開日: 2021-01-27  

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