研究課題/領域番号 |
17K04878
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研究機関 | 獨協大学 |
研究代表者 |
岡田 順太 獨協大学, 法学部, 教授 (20382690)
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研究分担者 |
横大道 聡 慶應義塾大学, 法務研究科(三田), 教授 (40452924)
栗田 佳泰 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (60432837)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 主権者教育 / 共生社会 / 多文化共生 / 憲法学 / LGBT / 包摂 / 教育教材 / リベラル・ナショナリズム |
研究実績の概要 |
新型コロナウイルスの影響で研究方法等に制限が生じてしまったが、遠隔での通信技術などを利用して可能な範囲での研究実績を残すことができたと考えている。 研究の最終年として総括的な業績を出す予定であったが、当面可能な研究活動として、これまでの調査や資料収集の結果を取りまとめることに注力した。具体的には、栗田佳泰・岡田順太・横大道聡「大学生による中学生のための模擬国会2019――新潟市・令和元年度『憲法のつどい』の記録と資料」法政理論(新潟大学) 53巻3・4合併号(2021年)68-119頁として公刊した。また、この取組みの概要については、新潟大学のホームページ(https://www.ircp.niigata-u.ac.jp/seeds/7305.html)において紹介し、広く教育関係者などに向けた啓発活動の一つとしている。 また、研究代表・分担者が執筆に加わっている憲法の教科書においても、研究成果を踏まえた内容にすることができた。 なお、コロナ禍による海外渡航が制限される直前に行われたサンフランシスコにおける海外調査の成果については、2021年5月に獨協法学において掲載する予定である。これは、2020年2月に、共生社会における教育の方法論の実践例を調査すべく、アメリカ・カリフォルニア州におけるFAIR Education法及びそれに基づいて採択された教科書の記述についての調査研究を重点的に行ったものである。その際、Gerald Koskovich氏(GLBT HistoricalAssociation)、Jonathan Simon教授(U.C. Berkeley Law)、Don Romesberg教授(Sonoma State University)及びAmy Sueyoshi教授(San Francisco StateUniversity)への聞き取り調査を行ったが、本年度は、その内容の整理・分析と補充資料の収集・検討などに注力した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルスの影響で、調査・資料収集、研究打合せに支障が生じたため、当初の計画通りに共同研究活動ができなかった。特に学会・研究会等の開催が中止となり、研究成果を公表する機会が得らえなかった。 ただし、特に年度後半において、研究者個々人での研究活動の取りまとめや遠隔での打合せなどを活発に行うことで、一定の成果を挙げることができたので、ある程度の遅れを取り戻すことができたと考えている。 なお、研究期間を当初から1年延長することで、予定していた成果を達成することができる見通しである。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間の延長を申請し、2021年度を研究活動の最終年とすることとしたので、これまでの検討・探究してきた研究理論・実践例の分析や着実に公刊してきた成果物をもとに、理論と実践を架橋する論稿・教材の刊行を目指していく予定である。 研究者同士の対面での検討・議論が難しい状況にあるが、状況を見極めつつ、適宜適切な時期・方法により最大限の研究成果を残せるようにしたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響で、研究打合せや学会報告のための国内出張旅費として予定していた支出が執行不能となったため。
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