研究課題/領域番号 |
17K04889
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研究機関 | 京都女子大学 |
研究代表者 |
岡林 典子 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (30331672)
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研究分担者 |
難波 正明 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (10278442)
佐野 仁美 京都橘大学, 発達教育学部, 教授 (10531725)
坂井 康子 甲南女子大学, 人間科学部, 教授 (30425102)
南 夏世 神戸海星女子学院大学, 現代人間学部, 教授 (70514248)
山野 てるひ 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (70168631)
水戸部 修治 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (80431633)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 協同性 / 幼小接続 / 音楽教育 / プログラム開発 / 和楽器 / オノマトペ / 音楽的素地 / 身体文化 |
研究実績の概要 |
最終年度の予定であった2021年度は、「協同性の育ちに着目した音楽教育のプログラム」について、理論的な裏付けとそれに基づく実践を行い、まとめる予定であったが、コロナ禍のために実践を行うことができず、延長を申請した。こうした中で、2021年度に実現できたことは、1)コロナ以前に幼児期の子どもたちに行った和楽器を用いた音楽表現活動プログラムを、「協同性」「知覚・感受力」「表現力と創造性」の育ちという視点から分析し、その有効性を示した。これについては「和楽器を用いた表現活動において育まれる力-幼稚園年中児のオノマトペ表現に注目して-」(関西楽理研究 第38号)に共同執筆できた。 2)2017年度の幼稚園年長児を対象に5年間にわたって継続的に取り組んでいる音楽教育プログラムについて、小学3年生になった同対象児に2021年3月に実施した和太鼓を用いた音楽づくりの授業内容を通して育まれた協働的な学びを分析的に捉えることができた。これについては、「協働的な学びを育む音楽づくりの試み-和太鼓を用いた小学3年生の授業から-」(京都女子大学発達教育学部紀要 第18号)に共同執筆できた。 3)教員養成課程で学ぶ学生を対象に、匂いと手触りを音・色・形で表すという、嗅覚・触覚を視覚・聴覚につなげる「感覚をつなぐ表現プログラム」を開発し、実施した。これについては、「教員養成課程における『感覚をつなぐ表現活動』の試み-本学児童学科の「保育内容演習(表現)」の授業内容から(京都女子大学教職支援センター研究紀要 第4号)に執筆できた。 4)日本の子どもの音楽的素地について日本語や日本の身体文化を観点から考察し、「日本の子どもの音楽的素地とリトミック教育に関する一考察」(リトミック・オンライン・ジャーナル)に執筆した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年、2021年度に日程も決めて幼稚園での実践を予定していたが、コロナ禍のため延期を余儀なくされたため、当初の計画より遅れが出た。しかし、2017年より5年間継続して実践を行ってきた対象児が2021年4月より4年生に進級し、3年生に続いて2022年3月に和太鼓を用いた音楽づくりの授業実践を行うことができたので、これについては速やかにまとめたい。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍以前に得られた幼児期の子どもの自由な楽器探索の動画データを、購入した行動コーディング2を用いて分析を行い、協同的な活動の発生や子ども同士が影響し合う音楽的行動の成り立ちを分析する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度に計画していた幼稚園での実践が、コロナ禍のために行うことができなかったため。
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