研究課題/領域番号 |
17K04913
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
熊谷 恵子 筑波大学, 人間系, 教授 (10272147)
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研究分担者 |
川間 健之介 筑波大学, 人間系, 教授 (20195142)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 算数困難 / 数学 / 算数 / 教科単元 |
研究実績の概要 |
1.目的 通常の学級にいる子ども達の調査に加えて、認知能力のアンバランスさの傾向がわかっている肢体不自由児に対する調査も行い、その発達障害傾向と算数・数学の困難度を検討する。その後、ICTを活用する一連の算数・数学の授業を組み立てることを目的とする。 2.今年度の実施状況 昨年までやってきた算数・数学の学習の困難さを初期にもつ児童生徒の困難度の内容と傾向については、マンチェスターにて行われたISPA(International School Psycholoy Association)において発表を行ってきた。 中学校20学級、数学教科に困難さがある生徒100名の発達障害傾向と算数・数学の単元別の困難度について調査した結果、の研究をまとめ、中学校での数学を対象とした調査を実施した。数学の単元の19項目および算数の単元の8項目のうち、正の数・負の数、文字式よりも、変数が2つになった方程式、不等式の単元にはかなり重篤な困難さがあることが明らかになった。発達障害の特性から算数・数学困難者のタイプをクラスター分析により4つに分けた。その結果、「発達全般困難高度群」、「不注意による学習困難傾向群」、「発達全般困難軽微群」、「算数障害傾向群」に分けられた。これらのうち、算数・数学の学習のみに困難さが限局している「算数障害傾向群」では、他のクラスターと異なり、算数・数学の単元による難易度の違いがあまりなく、単元の全般にわたり、中程度の算数・数学の困難があったことが明かとなった。本研究については、論文投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度から、認知能力のアンバランス傾向が分かる肢体不自由児者に対して、通常の学級にいる子ども達と同様の項目にて調査を実施することになっていたが、実施までには至らなかった。今後、早急にこれを進めたいと思う。
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今後の研究の推進方策 |
肢体不自由児者の算数・数学の困難さに関する調査研究を同様に行うことにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度、学会発表のみであったために、今年度の調査や実施にお金を回すこととした。
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