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2018 年度 実施状況報告書

脳磁計を用いた自閉スペクトラム症における「許し」の脳内基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K04929
研究機関浜松医科大学

研究代表者

平石 博敏  浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 特任研究員 (40643789)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード許し / 脳機能 / 自閉スペクトラム症 / 性差 / 心理検査
研究実績の概要

昨今、テクノロジーの進歩に伴い、デジタルデバイドが生じたり、匿名性を盾とした他者への攻撃が増えるなど、次第に社会における不寛容さの度合いが増えている。それを打開するには「許し」が必要となる。
定型発達では様々な脳機能に男女差があることが知られているが、「許し」に関しては男女差だけでなく、脳内基盤そのものがまだほとんど知られていない。また、モラルの獲得および運用に問題があることが知られている自閉スペクトラム症児・者においては、モラルを含むルールの逸脱に対して厳格な態度を取る傾向にあることが知られているが、それらの脳内基盤についてもほとんどわかっていないのが現状である。
以上のことから、定型発達成人男女および自閉スペクトラム症成人男性を対象として、様々な心理検査を行い、更に「許し」が必要とされる場面を用いて脳機能画像を撮像する。これにより、一般的な「許し」の脳内機構を明らかにし、定型発達における男女差、自閉スペクトラム症の有無による違いなども調べる。更に様々な心理検査の結果との相関を調べることを目的としている。

現在のところ、近隣の大学生を中心として定型発達成人男女および自閉スペクトラム症成人男性の参加者を募集して、申し込みがあれば随時、心理検査を行っているが自閉スペクトラム症の参加者が未だ集まっていない。また、脳機能画像の撮像については、これまでに心理検査を行った定型発達成人男女について開始したところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

異動により、倫理委員会の開催、使用装置の変更、参加者プールの構築などを余儀なくされたため一年近く計画が滞った。
その結果、現在までに定型発達の男女群とも半数程度集まっているが、自閉スペクトラム症男性参加者が集まっていない。
また、集まった参加者については心理検査等は終わっており、脳機能脳画像の計測を六月以降順次行っていく。

今後の研究の推進方策

定型発達成人男女はもちろん、自閉スペクトラム症の参加者のリクルートを積極的にしていかなければならない。
これまでは大学生を中心にリクルートを行い、日程調整等の対応も自力で行っていたが、効率が悪くなっていたため、今後はリクルート業務も謝金雇用したパートの方に委託し、効率よく参加者を集め、研究のスピードアップをしていく。

次年度使用額が生じた理由

参加者に対して心理検査と脳機能計測の両方に参加後に謝金が支払われ、脳機能計測の設備使用料は脳機能計測後に支払われる。これから脳機能計測を行うため、まだ謝金並びに設備使用料が発生していないことが、次年度使用額が発生した理由である。
今後は、謝金並びに設備使用料が発生してくるため、この状況は解決されることとなる。

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公開日: 2019-12-27  

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