本研究の目的は、発達障害児の日常的な診療援助を可能にする看護師への教育プログラムの開発である。小児科のみならず日常的な健康問題によって様々な診療科を受診する発達障害児と保護者に対する支援のあり方を明らかにすることで、発達障害児の受療行動における不利益の解消を合理的配慮が受けられることが期待できる。 本年度は、研究最終年度にあたる。コロナ禍ではあるが、総合病院でのプログラムの短期的評価を基に「診療科別編」プログラム開発を目指すこととした。しかし、感染拡大により施設との調整が難航したため、看護師をはじめとした医療スタッフを読者ターゲットとした書籍を執筆した。すでに開発した基礎編と、今回開発した診療科別編をベースに診療場面における子どもと保護者のとまどいを事例を基に紹介しつつ、耳鼻咽喉科、眼科、外科・整形外科、歯科・口腔外科などの診療科別の援助方法を示した。
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